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漢和堂

漢和堂——中国古書画の修復・表装の伝統を守り、さらに日本の表装技術を取り入れて「漢」と「和」の両面から文化財の保存・修復に力を尽くして参りました。
中国および日本の絵画・書跡・拓本・古文書などの文化財を中心に、保存・修復から表装まで幅広く業務を行っております。

私達の仕事

古書画には、制作された当初から今日に伝えられるまでの間に、経年劣化し、さらには染みなどで汚れたり虫食いやカビなどで傷んだりして、今なんらかの処置をしないと作品本来の姿が全く見失われ、その生命が絶たれてしまうほどの、保存上極めて危険な状況に陥っているものが数多くあります。修復により古書画をこうした危機的状況から救済するのが、私たち漢和堂の仕事です。

古書画の修復は、単により良い状態で保存することを目的とするだけでは十分ではなく、その歴史資料的価値と芸術品的鑑賞価値の再現をも重要な目的として考慮しなければなりません。

史料的価値の高い文献資料である典籍・古文書および拓本などは保存的修理を主とします。しかし掛け軸などに表装されている書画は史料的価値のみならず鑑賞的価値をも保有しています。ことに博物館や美術館などの収蔵品は、これらを収蔵保存するだけでなく、広く一般の人々に鑑賞してもらえるよう展示公開する必要があります。

保存状況がきわめて悪く、当初の部分が多くすでに失われてしまっている作品においては、後補の部分をすべて取り外して当初の部分だけを残すいわゆる現状維持という修理方針では、作品の史料的価値を守ることはできても、その鑑賞的価値が著しく損なわれてしまう恐れがあります。修復完了後の作品を見ると、まるで穴だらけで描線も切れ切れとなり、作者の筆意、作品の生命が消え去ってしまったという事態はぜひとも避けなければなりません。そこで、充分な資料をもとに、専門家の許可を得て、失われた部分に補色・補筆を施す限定的な復原修復を行なう必要も生じます。

ですから、修復過程においてはまず外部の人間の参与が必要です。所有者、専門家、学者の方々との意見交換によって、修復方針を確定し、同時に拡大観察、写真撮影、材質分析、耐水性や耐溶性のテストをして、作品を詳しく調査・記録した後に周到な修復計画を決めます。

現代保存科学の進歩は、これまで経験に頼った事前調査や分析をさらに精密なものとし、修復方針により確実な根拠を提供することで、伝統修復技術のシステムを大いに向上させ、より優れたものに変えつつあります。しかし最新技術の導入や、さまざまな技術革新はこれまでの伝統修復技術の主体的な役割を変えることはできません。伝統修復技術は長い間の経験によって築き上げられた、科学に合致した安全で信頼できる方法です。実際、修復表装の作業工程は一貫して伝統修復技術を中心として行われています。伝統修復技術を離れた保存科学は源のない水の流れ、根のない樹木にすぎないと私たちは考えています。

本紙と表装の関係

本紙と表装の関係は、例えるなら「花と葉っぱ」のような関係です。両者が一体でありながら、鑑賞されるときに目線が表装に奪われないように主体の書画を引き立てるのが表装の役割なのです。

修復技術者に求められるもの

わたしたち修復技術者は、確かな修復技術力だけではなく、作品に対する総合的な知識、観察力、また長い年月によって隠された筆者(作者)の意図を読んで判断する能力などが求められています。それら全ての技術によって、作品が現代に生き生きと蘇えるのです。